top of page

政所

 滋賀県東近江市の北東部、三重との県境に位置する奥永源寺地域7集落のうちの一つです。

 鈴鹿山脈の山々に囲まれ積雪雨量が多く、愛知川の源流が集落内を流れます。

 山々に植わるスズキの木は「政所杉」と名が知られ、周囲には木地師発祥と言われる地があります。

 室町期から始められた茶栽培は全国に名が知られ、政所は歴史のある地域です。

 しかし、農林業の衰退や過疎高齢化により、後継者不足や集落機能の維持などが地域の課題となています。

 

政所茶

 「宇治は茶処、茶は政所」と茶摘み唄にも歌われるほど、政所茶は古くから全国に名の知られたお茶でした。石田三成が幼少期の豊臣秀吉に献上されたとされる「三献茶」がこの政所茶であったという逸話があります。

 寒暖差が激しく朝霧が発生しやすい政所の気象条件がお茶栽培に適しており、茶樹もこの土地ならではの希少な在来種を無農薬で栽培しています。

 一方で、大量生産できる品種ではなく、機械も入りにくい地形のため採算が合わず、茶業従事者の高齢化も進み存続の危機にあります。

bottom of page